オフノート・コーナー、設立に寄せて

3月よりHMV渋谷店にて開設中の「オフノート・コーナー」ですが、担当者の清水久靖さんから今回のコーナー開設へのいきさつ、オフノートへの思い入れなど、ありがたいお言葉をいただきましたので、紹介させていただきます。

【オフノート・コーナー、設立に寄せて】
HMV渋谷店、洋楽ロック売り場にオフノートのコーナーを作ることが出来たことを本当に嬉しく思っています。元々、篠田正巳や里国隆などリリース作品に好きなタイトルは多かった訳ですが、今回、自分が働く職場にこのコーナーをどうしても作りたいと思った直接的な契機は2つあります。
まず一つが、八重山民謡とバリのガムランの邂逅を音源化した、大工哲弘の『ガムランユンタ』を聴いたことです。この作品を聴いた時に、「旋律とリズムに重きが置かれている音楽は、フリー・ジャズや現代音楽とは全く違う次元で、必然的に和声から解放されている」と気が付き、眼から鱗が落ちるような心地になりました。それは、現代音楽の作曲家やジャズの演奏家が民俗音楽を積極的に取り上げている例をみれば自明のことのようにも思えますが、頭でこねくり回して理解した訳ではなく、異界と交信したかのごとく、ある種、霊的な体験をしたような感覚で直感的に理解することが出来たことが僕にとって、大きな発見となったのです。この瞬間、自分の中で八重山民謡が最前衛へと躍り出ました。そこで、民俗音楽を前衛音楽と捉える観点から、オフノートを紹介したい欲求に駆られたのです。
そして、もう一つ。オフノートの尽力で再び世に出回ることとなった『日本禁歌集』の存在です。世界各国の民俗音楽や大衆音楽をオルタナティブな視点で紹介している現代のアラン・ローマックスことアラン・ビショップのレーベル:サブライム・フリークエンシーズの日本版が、もしも存在するのなら、『日本禁歌集』のような作品を指すのではないかと思ったのです。そして、「民俗音楽や大衆音楽をいたずらに保存するのではなく現代に生きる文化として提示し続ける」ということをキー・センテンスに、サブライム・フリークエンシーズとオフノートの類似性を指摘出来ると考えました。そこから、現在、最もオルタナティブなレーベルの1つとしてオフノートが機能し得るという実感を持つことが出来たのです。
つまり、今まで主戦場となっていたワールドやジャズの売り場とは違った切り口でオフノートを紹介したいという気持ちから、洋楽ロックの売り場にこのコーナーを作らせて頂きました。何と言っても、本当に素晴らしいレーベルなので、潜在的な未知のファンはかなり多く存在すると信じています。そういったファンを1人でも多く掘り起こす場として機能出来るような、そんな魅力あるコーナーにしていければと思います。
(HMV渋谷店:清水久靖)


a0000682_122626.jpgガムラン-ユンタ
大工哲弘 大工苗子 &スカル・トゥンジュン


2009年12月20日発売
DISC AKABANA SKA-3004 
定価 2000円(税抜価格) 2100円(税込価格) 

SKECHES OF AKABANA.
琉球・八重山歌謡とバリ島・ガムランの運命的な出会い。
二つの音は共鳴して風の言葉のように鳴り渡り鳴り響く。

琉球八重山民謡の第一人者、大工哲弘がバリ島・ガムラン楽団、スカル・トゥンジュンの協力を得て録音された島うたとガムラン、夢のコラボレーション。琉球民謡とガムラン。旋律等、よく類似を指摘されるふたつの音楽の共演は意外にも稀であり、音源となると皆無に等しい。島うたとガムラン音楽のセッションバトルなどというといかにも仰々しく、ここに収められた音楽を形容するには相応しくない。バリ島の民家での共演を収めた本作には気負ったところは微塵もなく、両者ともに自然体、それぞれの文化に敬意を払い、たがいが繰り出すうたと音楽を心からたのしんでいるようだ。両者の間を通う一塵の風の音まで聴こえてくる演奏はまさに至福の時間。さらにボーナストラック。バリ録音に音楽職人、関島岳郎が手を加えたリミックス二曲は、石垣島とバリ島を繋ぐ“水の道”を想起させて秀逸。

収録曲
1.ゆんたしょーら
2.でぃらぶでぃ~与那国ぬ猫小
3.世果報節
4. 繁昌節~とぅまた松
5.船ぬ親ジラバ
6. 唐船どーい
7.安里屋ゆんた
[Bonus track]
8. でぃらぶでぃ~与那国ぬ猫小 [REMIX]
9. 繁昌節~とぅまた松 [REMIX]


今なら、まだ関島岳郎氏による4曲入REMIX CD-Rプレゼント中!!
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by masaru0801 | 2010-03-28 01:31 | off note news